ファクタリング方式のメリットとデメリット
ファクタリングとは売掛債権を第三者の専門会社に売却することで現金化するというものです。売掛債権は、期限を区切って支払いを約束する債権であり、会社同士が商品やサービスを提供したさいに利用する決済方法のひとつです。しかし、この売掛債権は、支払いが30日の場合もありますし、180日の場合もあるなど実際にそのお金が支払われるまで時間が掛かります。この間は売掛債権として会計上は存在しますが、その間は現金が手元にない状態になるため、資金が潤沢ではない企業においてはキャッシュフローの原因ともなります。
特に現金が不足すると新たな売掛債権を発行することができませんので、資金繰りがショートする場合があります。このため資金繰りが苦しい場合には売掛債権の現金化が急務になります。ファクタリングでは、専門会社が売掛債権を債権者から購入するという仕組みになっており、債務者は支払日には専門会社に支払うというものです。この仕組みのメリットとしては債権者からすれば売掛債権をすぐに現金に変えることができるということになります。
また購入という形が取られるので、売掛先の会社が倒産しても返済する必要がありません。一方でファクタリングのデメリットとしては、手数料や掛目が必要であるという点です。このため売掛金を満額受け取れるわけではなく1割から3割程度が手数料として目減りします。また債務者に対しての承諾が必要なケースや債権譲渡登記などの手続きを行なわなければいけません。